有名なオシレーター系インジケーターであるRSI(相対力指数)をご紹介します。
RSIは売られすぎと買われすぎを0~100の範囲で数値化する指標です。
仮想通貨ビットコイン月足RSIが良く機能しているので併せてみてみます。
世界中で使われているインジケーターというのは必ず機能します。
インジケーターの代表格であるRSIは世界中の市場で意識されている指標なので、トレーダーなら抑えておくべきテクニカル指標です。
RSI(相対力指数)とは
RSI(アールエスアイ)とは「Relative Strength index」の略で、訳すと相対力指数となります。
一定期間の相場における「値上がり幅」と「値下がり幅」を使って、値動きの強弱を0から100の数値で表したオシレーター系インジケーターの代表格です。
パラボリックSARやADXなど数多くのテクニカル指標を生み出したJ・ウェルズ・ワイルダー(米国)が1978年に開発しました。
RSIの売買シグナル判断基準
RSIの売買シグナル判断基準は以下のようになります。
- 25~20を割り込むと売られ過ぎ→買いシグナル
- 70~80を上に抜けてくると買われ過ぎ→売りシグナル
一定期間(一般的に14日間)において、「上昇した日の値幅合計」と、「下落した日の値幅合計」を合算して、前者(上昇した日の値幅合計)との比率を表しています。
例えば、比率が上昇日7:下落日3の場合、RSIは70となります。
RSI=終値前の足から上昇幅平均÷値幅合計×100
RSIは逆張りのシグナル
RSIは、ある一定の期間の中での上昇幅や下落幅を基に、買われすぎ、売られすぎを判断する逆張りのシグナルです。
つまり、一定値幅の中で上下するレンジ相場・持合い相場で力を発揮します。
RSIを使ったFXトレード戦術
RSIを使った基本トレード手法
前述したように、RSIは一般的に以下の基準で判断します。
- RSIが25~20を割り込むと買いシグナル(売られ過ぎ)
- 70~80を上抜けてくると売りシグナル(買われ過ぎ)
ただし、急騰や急落など強いトレンド相場では、RSIが「100」または「0」の数値となり、横ばいで高止まりしがちです。
つまり、RSIはマーケットが横ばいのレンジ相場、緩やかな上昇もしくは下落という状況で効果を発揮します。
RSIのトレンドラインを使ったトレード手法
トレンドラインを引くといえば、チャートに引くのが一般的ですが、RSIにもトレンドラインを引いて、値動きと同様にライン分析が有効に機能する場合があります。
チャートにトレンドがはっきりと表れている場合、サブチャートのRSIの上値同士、または下値同士を結んでラインを引きます。
ビットコインチャートに表示したRSIを見てみます。
不思議なことに、RSIに引いたレジスタンスラインが機能し、その後大きく下落しています。
このように、サブチャートに表示されるRSIの値動きにもトレンドラインによる分析が有効となることがあるので、チャートだけでなく、サブチャートにもトレンドラインを引いて相場転換の可能性を検討してみましょう。
RSIのダイバージェンス(逆行現象)はトレンド反転のサイン
チャートが切り上げて上昇(下降)しているにもかかわらず、RSIの水準は以前の高値(安値)をつけた時の水準よりも切り下げているような逆行現象のことをダイバージェンスといいます。
このダイバージェンスが発生した時にはその後大きくトレンドが反転し高騰&急落する可能性が高まります。ダイバージェンスが発生するとトレンド転換の合図、と覚えておけばいいでしょう。
RSIのリバーサルシグナルとの見分け方
また、「隠れたダイバージェンス(Hidden Divergence)」と呼ばれるリバーサルシグナルが発生することもあります。
RSIのリバーサルシグナルはトレンド相場途中の押し目(一時的な下落)の判断に有効な分析手法として広く知られています。
広く知られているということは皆が意識するものなので機能しやすいですね。
ダイバージェンスはトレンド反転方向へのRSIが頭打ちになっている状態、
リバーサルシグナルはトレンド順張り方向へのRSI頭打ち状態、という感じです。
字面を暗記するのではなく、チャートに表れている投資家心理を推測するようにすれば感覚で理解できるようになります。
チャートから読み取れるイメージを理解できるようにしましょう!
仮想通貨ビットコイン月足のRSIは優秀か
ビットコイン月足のRSIが、S2Fモデルというビットコインの長期上昇チャートを提唱したことで有名なPlanBさんによって紹介されました。
2011年以降の月足RSIをビットコイン価格が高騰した過去2回の半減期と比較したところ、半減期があった年の2012年、2016年と同様に推移していることを根拠に、長期トレンドの上昇余地が現在どれほどあるか考察しています。
なるほど、ビットコインの長期チャートで見るとわかりやすく機能していますね。(BLXはBTCチャート繋ぎ足、INDEX:BTCUSDでも表示できるようになりました。)
TradingViewでRSIインジケーターの表示・期間設定方法
TradingViewのトレード画面に表示されているチャートのグラフマーク「インジケーター&ストラテジー」をクリック、検索窓に「RSI」と入力すると「RSI(相対力指数)」が出てきます。
RSIがチャート下にサブチャートで追加されました。
RSIの設定期間を変更する方法
RSIはデフォルトで14日になっているのであまり変更する必要はないですが、微調整することもできます。
RSIを削除する方法
RSIを消したい時は、RSI左上の「RSI」の文字をクリックすると削除の項目が選択できます。
RSI(相対力指数)を使う注意点
トレンド相場ではダマシが多い
RSI(相対力指数)は、逆張り用のオシレーター系テクニカル指標として最も有効な指標の1つですが、トレンドが強い相場では、他の多くのオシレーター系指標と同じように機能しなくなります。
保ち合い相場・レンジ相場でのみ力を発揮する指標であることを覚えておきましょう。
エントリーする相場状況が、レンジなのかトレンドなのかをよくみて判断しましょう。
長期足でもっとも高いパフォーマンス
私がいつも見ているのはBTCUSDチャートなのですが、日足以上の長期足でとにかくRSIがよく聞いているし指標として見ている人が多いです。長期トレードの場合は週足、月足のRSIは必須と言っても過言ではないでしょう。
RSIと相性が良いインジケーター組み合わせ
インジケーターの組み合わせについての基本的な考え方は、オシレーター系指標とトレンド系指標の組み合わせです。
RSI×一目均衡表
RSIは典型的なオシレーター系インジケーターなので、トレンド系指標と相性がいいですね。
例えば当サイトでもご紹介していた、一目均衡表(一目雲)とRSIは相性バッチリあので併用している人も多くいます。
RSI×MACD
RSIのようにレンジ相場に強い典型的なオシレーター系指標には、トレンド相場に有利なトレンド系指標との組み合わせが相性がいいです。
その中でもサブチャートに表示されるトレンド系指標の代表格としてはMACDがあります。
RSI×移動平均線
その他、トレンド系指標の中で代表的なものでは、移動平均線やボリンジャーバンドなども多くの人が使っており機能しやすいのでオススメです。
動画でもRSIを解説
動画でもRSIのトレード手法について解説しています。
コナーズRSI(connors RSI)
TradingViewインジケーターの中に、コナーズRSI(connors RSI)というものがあったのでRSIとの違いを調べました。
コナーズRSIは、RSIの計算式を元に、更に変化率や期間の要素を盛り込んで感度を高めた指標だそうです。
基本的にはRSIと同じ使い方で、0~100の範囲で動き、70~80以上で買われ過ぎ・25~30以下で売られ過ぎと判断します。
RSIと比べると、かなり動きがあるのがわかりますが、シグナルの発生は明確なので使いやすそうです。が、ダマシも多そうなので使いどころは限られるでしょう。
3つの要素を設定する項目があります。インジ名CRSI→「フォーマット」から変更できます。「RSIの長さ」「UpDown Length(上下の長さ)」「ROC(変化率)」の設定はこのままで良いそうです。
RSI(相対力指数)のまとめ
RSI(相対力指数)を見方と使い方、FXトレード手法とおすすめの組み合わせについて書いてみましたがいかがでしたか?
RSIは古くから世界的に広く使われているテクニカル指標なので、どのような銘柄でも、もちろんビットコインFXでも活躍することができるのがいいところです。
RSIで抑えるべきポイント4
- 70・50・30%のラインを意識する※ツールによって80・20%の場合もあり
- レンジ相場メインで使用する
- 日足以上の中期・長期で効きやすい
- RSIとトレンド系指標を併用すると有効
テクニカル分析はそれぞれ一長一短があり、万能なものはありません。
RSIのようにトレンド相場に弱いオシレーター系指標にはトレンド系指標を併用して使う、というように複数の指標を組み合わせて判断することを推奨します。
他のテクニカルと組み合わせてあなた流のトレードテクニックを習得してください。
他のテクニカル指標記事
コメント欄
こんにちは!ツイッターのビットコ月足RSIのツイートからここにたどり着きました!
質問なのですが、自分のトレーディングビューでビットコインの月足ですと、2018年3月からしか表示できないようなのですが、何か設定があったりするのでしょうか?もしくは有料じゃないとそれ以前の期間設定できないのでしょうか。
トレーディングビューで表示できるのは、取引所が始まった地点からになります。つまり2018年3月からしか表示できないということはそのあたりの時期にできたBybitなど比較的新しい取引所のペアを表示しているのだと思います。
最も古い取引所の部類だと、Coinbaseなら2014年から表示できると思います。
ビットコインチャートを最も古い時期から表示できる銘柄は「BraveNewCoin Liquid Index for Bitcoin(BLX)」です。→https://jp.tradingview.com/symbols/BLX/
なるほどそれは意識しておりませんでした。。ありがとうございます!