いなごFlyer(イナゴフライヤー)は、ビットコインの取引量を視覚的・聴覚的にリアルタイムで知らせてくれる、スキャルピングトレード(超短期売買)には欠かせないトレード補助ツールです。
イーサリアムやリップルなど主要アルトコイン版、ゴールドや原油、株指数などの株価版もあります。
大きな売買があった場合は効果音で知らせてくれるので、「音スキャ」と呼ばれる、短期売買を音に反応して行う手法も生まれました。
スキャルピングをするのなら、イナゴフライヤーを併用すると勝率が大幅に上がるといわれています。
いなごFlyer(イナゴフライヤー)とは
世界中の出来高上位の仮想通貨取引所の成行売買をリアルタイムに検知し、グラフとアラートによって知らせてくれるトレード補助ツールです。ブラウザでアクセスすることで誰でも無料で使うことができます。
国内取引所ビットフライヤー、コインチェック等の他、海外取引所Bybit、OKX、bitfinex等の世界的に出来高が多く相場影響力が強い取引所で、成行売買があった場合にグラフとアラートに反映します。
@inagoflyerさんが2017年に開発し、仮想通貨トレーダーの間で瞬く間に広がりました。
もはやビットコインの短期売買は「イナゴフライヤーなしで勝つことは考えられない」と言わしめる程の支持を得ています。
いなごFlyer公式
スキャルピングトレードとは
スキャルピングトレードとは、平均数秒から数分程度というとても短い時間で売買を完結させる超短期売買トレードのことです。相場から利益を啄むようなイメージからスキャルピングという名称がついています。
証拠金に対してハイレバレッジなポジションを持つことが多いので損益の浮き沈みが大きく、基本的には細かく利益を積み上げる手法ですが、塵も積もれば山となり、ビットコインFXなら上手くいけば1日で原資の数十倍にまで増やすことも可能です。
スキャルピングトレードは、1分足から一時間足以下の時間軸でチャートをみて、その瞬間に相場がどちらに動くかを予測して取引を行います。
様々な情報を瞬間的に分析する瞬発力が求められますが、イナゴフライヤーを使えば国内外の大口トレーダーが大きな成行注文でどちらに相場を動かしたいのかをいち早く知ることができるので大きな判断材料となります。
イナゴフライヤーの見方・使い方
イナゴフライヤーの「イナゴチャート」の見方を解説します。
以下のように0ラインより上が成行買いボリューム、下が成行売りボリュームとなっており、縦軸が取引数量、横軸が時間経過を表し右から左へ一定速度で流れていきます。
「取引所毎の価格一覧」では取引所間の価格差が相場に影響を与えるレベルで起きているか確認できます。
「大口売買ログ」では100BTCを超えるような大きな成行売買が発生した場合に記録されます。
これらの情報はウィンドウを閉じるとリセットされます。
取引所ダウンタイムを狙ったBitfinexの大口売買
例として、BitMEXが定期メンテナンスに入った途端に、Bitfinexで大量のBTC成行買いがイナゴフライヤーでいち早く検知されました。
イナゴフライヤー対応銘柄
「Market Action Checker」及びトップメニュー二段目で確認できます。
見ての通り、BTC、ETH、LTC、BCH、XRP、MONA、XEM、SRMに対応しています。
指数先物イナゴフライヤー
データ量が多いので重いですが、Bond(米国債)・為替・ゴールド・オイルなどの大きな成行売買を把握できるのでかなり使えそうです。
まだテスト中とのことで仮想通貨のイナゴフライヤーのように機能するかは不明。→指数先物イナゴフライヤーβ版
Cryptoまとめ
BTC・ETH・XRP・BCH・LTCという主要通貨のイナゴチャートと主要取引所の価格チャートが一覧表示されています。便利ですが重いです。
Aribnbなど株先物
今後Softbankなど有名銘柄を順次追加する予定みたいです。
イナゴフライヤー対応取引所
国内取引所 | |
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bitFlyer (ビットフライヤー) | Coincheck (コインチェック) |
GMOコイン | bitbank (ビットバンク) |
Zaif (ザイフ) |
海外取引所 | |
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Bybit(バイビット) | FTX |
BitMEX | Coinbase Pro |
Gemini | Bitstamp |
Bitfinex | BINANCE |
OKX | Kraken |
Huobi | Upbit |
CME | BW |
イナゴフライヤーその他の機能
イナゴフライヤーのAPI
イナゴフライヤートップページを下部スクロールしていくと各種設定の画面があります。
「Send Alert JSON Message」の項目をONにすることで、イナゴアラート情報を外部サーバーに送信することができます。
これを使ってAPIから自動売買プログラムに接続して利用したりできる。
イナゴフライヤーのウィジェット埋め込み方法
まず、メニュー「ウィジェット」を開きます。
「各種設定」で任意の設定ができますが、基本的にデフォルトのまま使えばOKです。
「更新」ボタンをクリックすると、コードとURLが生成されるので、「HTMLコード」をコピーしてブログなどに張り付けて使いましょう。※iframeに対応している場合使用可
イナゴフライヤーの通知をスマホ・PCで受け取る
「Slackチャット通知」から登録したSlackアカウントにイナゴアラート通知設定ができます。
Slackスマホアプリをインストール、フォームからメールアドレスにSlack招待メール送信&登録をすればプッシュ通知をスマホで受け取れます。※Slackを起動するためのSlackスマホアプリ・ブラウザ・PCデスクトップアプリ、のいずれかのデバイスが必要
イナゴwindow
イナゴwindowとは、ブラウザの複数ウィンドウをサイズを記憶しておいて次回以降ワンボタンで定位置に表示する機能です、こんな感じでイナゴフライヤーを手元に表示できます。
イナゴWindowページ「ウィンドウ表示」でブラウザをもう一つ表示し、「②Window size」に表示されている位置情報を③に入力することで再度定位置に表示することができます。この数値を記憶させておくことで素早く表示できます。
イナゴフライヤーの詳細設定
取引所ごとのアラート音設定
ページ下部にスクロールすると、取引所毎の設定画面があります。
BoardName | 各取引所の名前と通貨ペア |
---|---|
Chart On/Off | イナゴチャートにその取引所通貨ペアを表示するか否か |
Up Sound | 成行買いが発生しているときのアラート選択 |
Down Sound | 成行売りが発生しているときのアラート選択 |
Alart Volume | 何BTC以上の成行売買でアラート音が鳴るか設定 |
Chart Column Setting
グラフの生成間隔と表示する本数を設定できます。
Second Per Columun | グラフの生成間隔を1-60秒で設定。 |
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Columun Count(5-180) | チャート内のグラフ本数設定。 |
Trade Date Reset | 設定を初期状態(Second Per Column 5秒、Column Count 60秒)に戻す。 |
Alert Setting
いなごアラートの検知間隔を設定。初期設定では10秒。
Alert Sound Setting
Sound On/Off|アラート音のオンオフ切り替え。
Sound Playground
アラート音の一覧です。それぞれの効果音音量や連続した時のスピード調整、設定の保存などができます。
rateはアラートの再生速度です。
View Setting
イナゴチャートの表示向き・スタイルを変更できる。
Price Board Reverse | 売り買いのグラフを上下逆さまにする |
---|---|
Chart X-Direction Reverse | グラフが流れていく方向を左右逆にする。 |
Chart Height(240-1200px) | 240-1200ピクセルの範囲でイナゴチャート自体の高さを変更する。 |
Y Axis Fixed | 出来高のメモリの数値を固定する |
Alert Log
大口取引ログの言語を日本語と英語の二択から設定できる。
PriceBoard SubRateCurrency
選択した通貨建てで各取引所のBTC価格が表示されるようになる。
日本円(JPY)、米ドル(USD)、人民元(CNY)、ユーロ(EUR)、ウォン(KRW)から選択可能。
Setting Save & Load
これまでの設定をラベルをつけて保存、または設定の読み込みができる。
イナゴフライヤーを使う注意点
スマホアプリはない
ブラウザアプリでURLからアクセスして使うことは可能だが、電力とデータ容量の消費に注意しましょう。
パソコンに張り付くトレードは長続きしない
長時間パソコンの前で、イナゴフライヤーの動きを監視する短期トレード方法はもちろん有効です。
しかし毎日ずっとチャートを監視する生活をして体を壊してしまったり、精神的におかしくなることもあります。
体が資本ですから、無理のない範囲でトレード計画を立ててください。
イナゴフライヤーのまとめ
BTCスキャルピング手法必須トレードツール、イナゴフライヤーの使い方について詳細に解説してみました。
ビットコインの短期トレードに有用なのは言わずもがな、最近のアップデートにより商品先物や為替、株にいたるまで様々な銘柄がイナゴフライヤーで見れるようになってきました。
今後のアップデートにも要注目ですね。
また、イナゴフライヤー単独で使うよりは、チャート機能ならDECOCHART、出来高はイナゴフライヤーなど併用するのがいいでしょう。
一つのツールにこだわらず、柔軟な戦略の方が応用も効くのでオススメです。
簡単にタブを分割することができるTab Resizeは、複数のモニターでトレード画面やチャートを表示するのにも役立ちますし、いなごフライヤーなどのトレードツールを同時に表示したいときにもとても役立ちますね。
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