今回は窓開け(ギャップ)に注目したチャートパターン「アイランド・リバーサル」の見方・FXトレードでの使い方について解説します。ちょっと名前がカッコイイ。
チャートが窓開けして急騰、窓開けして急落することで、ギャップで囲まれた部分が「離れ小島」のように見えるので「アイランド(島)リバーサル」と呼ばれます。
そこまで有名ではないトレンド反転のチャートパターンですが、窓開け時には色んな思惑がチャートを動かすので覚えておいて損はないでしょう。
アイランドリバーサルとは
アイランドリバーサル(ilsand reversal)は、2つの窓開けにより離れ小島のような形になっている状態を指すトレンド反転のチャートパターンです。
アイランドリバーサルは二つの窓が開く状態
たとえば日足チャートの場合、価格チャートが窓(ギャップ)を空けて上昇(下落)し、数日後に窓を空けて下落(上昇)したときアイランドリバーサルの形になります。
その離れ小島の部分のローソク足は複数本あることがほとんどで、アイランド部分が1本のローソク足の場合は、ワンデーリバーサルとも呼びます。
アイランドリバーサルは天井・底打ちの反転サイン
一般的にアイランドリバーサルは、上昇時にできたら天井、下落時にできたら底打ちのシグナルとされています。
十字線とギャップ幅にも注目
アイランドリバーサルが成立するかどうか判断する際に、アイランド部分のローソク足が十字線(拮抗を意味するローソク足)のプライスアクションとなっている場合は天井・天底の可能性が高まります。
また、より大きな窓開けが起きる程ほど、買われ過ぎ(売られ過ぎ)の兆候となり天井・天底の信頼度が上がります。
日本最古のロウソク足分析法「酒田五法」でも、こうしたチャートパターンを「宵の明星」「明けの明星」と呼び、天井天底を示すものとしています。
アイランドトップ/ボトム
アイランド・トップ
上昇トレンドからの反転下落パターンは「アイランドトップ」とも呼ばれ、天井を示唆するチャートパターンとなります。
アイランド・ボトム
下降トレンドからの反転パターンは「アイランドボトム」とも呼ばれ、天底を示唆するチャートパターンとなります。
パッと見た感じヘッドアンドショルダー(逆三尊)のチャートパターンにも似ていますね。
アイランドリバーサルのエントリーポイント例
アイランドリバーサルのチャートパターンは基本的に窓開け(ギャップ)が2つなければ成立しません。
なので、エントリーや手仕舞いのポイントは窓開け箇所を基準に以下のように考えます。
- 上昇(下落)トレンド中の先に窓開けが生じたら警戒する
- 1つ目のギャップの先で十字線や保ち合いがあるか
- 2つ目のギャップ形成でエントリー
- 2つ目のギャップ直上にストップ注文
アイランドリバーサルが形成された時、アイランド部分で買ったトレーダーは全員含み損の状態になります。
なので利確ポイントとしては、アイランド部分で逆ポジを持ってしまった人が損切り注文を入れやすいところ、ということになります。
強い上昇トレンドからのアイランドリバーサルでトレンド反転、ということであれば通常大きな値幅が期待できます。
アイランドリバーサルのダマシに注意
窓開け後は相場が荒れやすい
アイランドリバーサルに限らず、窓開け(ギャップ)が発生すると色んな思惑が交錯するので荒い値動きになったり、大口トレーダーの仕掛けが入りやすくなります。
窓埋め(窓閉め)という考え方もある
もしアイランドリバーサル形成後に、アイランド部分のギャップを埋めるような値動きがあればダマシとなります。
そして相場には「開いた窓はいつか埋めに来る」という考え方もあり、アイランドリバーサルと矛盾しているような考えもあります。(窓がいつ埋まるか期間の限定はない)
アイランドリバーサルはあまり出現するものではなく、また信頼度もそこまで高いとは言い切れません。特にビットコイン相場など24時間開場しているような市場では窓開け自体が一部の取引所でしか起こりません。
参考程度に覚えておけばいいと思います。
アイランドリバーサルのまとめ
アイランドリバーサルで窓開け逆張りFXトレードについて解説してみました。
窓開けを扱ったチャートパターンとして有名なアイランドリバーサルですが、エントリーや手仕舞いのポイントは以下のように考えます。
- 上昇(下落)トレンド中の先に窓開けが生じたら警戒する
- 1つ目のギャップの先で十字線や保ち合いがあるか
- 2つ目のギャップ形成でエントリー
- 2つ目のギャップ直上にストップ注文
また、利確のポイントはアイランド部分で逆ポジを持ったトレーダーが損切りしやすい地点であることも解説しました。
窓開け・窓閉め時には大きく値動きが起こったり、仕掛けが入ったりしやすいものですが、上手く利用してトレードに活かしてみてください。
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